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概要

1976年11月発売の荒井由実4枚目のアルバム「14番目の月」に収録。
「中央フリーウェイ」はこのアルバムの5番目の曲です。
作詞/荒井由実 作曲/荒井由実

歌詞の特徴

中央高速道路の下り線を、恋人同士が夕方にドライブする歌詞が斬新でした。
調布基地から始まって、東京競馬場(府中競馬場)サントリーのビール工場が出てきて、
曲を聴いている人が情景を思い浮かべやすいのも良かったです。
このあたりが、ユーミンが天才と言われるところでしょう。

この詞の中の恋愛は、1976年という時代背景を考えると、めちゃめちゃオシャレです。
彼が運転しながら片手で肩を抱いてきて、「愛してる」って言うって、ヨーロッパの映画の世界です。当時の日本人の男子でこのようなことができる人は少なかったと思います。ユーミンの旦那さんの松任谷正隆はカッコイイ人だけど、こういう事をやるような人ではない気がします。
初めて会った頃は 毎日ドライブしたのに この頃は冷たくなって 送りもしないのは、松任谷正隆なら、ありそうです。(極めて個人的な思い込みです)
付き合っている彼女に少し冷たいのはカッコイイし、女性にモテル人だとわかるし、そんな二人の関係がオシャレです。
ユーミンの実家が八王子なので、結婚する前には本当に中央高速で都心から八王子へ松任谷正隆が自動車で送って行ったことは現実的にあったことだったと思います。そこからこのような歌を作ってしまうところが、ユーミンという人が普通の人でないところです。

もっと、天才

この曲の最もスゴイところは、歌の出だしの2小節のメロディーだと思います。
コードは1小節めがEm9(bassA)、2小節めがDmaj7になっています。
9やmaj7みたいなコードがはまるほど、複雑な響きを持った特徴的なメロディーを、よく思い
ついたなあと思います。
この2小節は彼女の作歌人生の中でも傑作中の傑作と自他共に呼べるもので、これからも色褪せる
ことはないでしょう。

「14番目の月」というアルバム

このアルバムは1976年のアルバムで、ユーミンの初期のものです。しかし、収録曲の全てが名曲と言っていいので、今でも人気のあるアルバムだと思います。
個人的には、「さみしさのゆくえ」「Goodluck and Goodbye] 「晩夏」などのバラードが好きです。これらの歌には、ユーミンの本心を垣間見ることができるからです。
「さみしさ・・」「Goodluck・・」はユーミンの青春の影の部分が唄われていてせつないです。
「晩夏」は多摩美術大学で日本画を描いていたユーミンが画家としての目で見た、夏から秋に変わっていく季節の夕暮れ風景を表現していて、文字どうり「一枚の絵」を見ているような歌です。この歌を聴いていると、ユーミンの絵を見てみたいという気持ちになります。
それから、「やがて来る 淋しい季節が恋人なの」という歌詞に、人というのははみんな淋しいもので、たとえ大人になってもそれは変わらないのだろうと、初めて聴いた当時10代後半だった僕は学びました。
このアルバムは荒井由実時代の最後の作品です。松任谷由実になってからより荒井由実の頃の歌の方が好きだという人が、僕のようにデビュー時からのファンの人の中になかなか多いです。
それはたぶん、荒井由実時代の作品には、1970年代の手探りだけど、どこか未来に対して楽観的だった時代の、青春の香りがするからではないかと思います。
それと、若い女性の本音と思われる歌詞が斬新だったからではないでしょうか。


荒井由実 「14番目の月」(Amazon)

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