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姫野カオルコ著(小学館新書)

先日、姫野カオルコさんの小説「青春とは、」を読んで面白かったので最新のエッセイである本書も読んでみました。

それから著者の出身地である滋賀県は、弥生時代から日本史に大きく影響を及ぼしてきた地域であることを多少知っていたので、この本のタイトルにも惹かれたのです。

本の冒頭で滋賀県の全国的な認知度の低さについて、いろいろな姫野さんの体験を元に説明されていました。例えば「琵琶湖」「比叡山」が京都府だと思っている人の割合がとても高いことを嘆いていました。大手の旅行会社のパンフレットでは「京都、滋賀の旅」ではなく「京都、琵琶湖の旅」となっていると残念な気持ちを打ち明けてます。

姫野さんはやや自虐的に滋賀県の情けないところも書いていますが、僕は滋賀県は魅力的な所だと思っているので、せんえつですがもう少し自慢してももいいのではないかと思いました。
滋賀県と言えば、「日本一の琵琶湖」「近江商人発祥の地」「国宝・彦根城」「長浜曳山祭り・水口曳山まつり・日野祭・高島市の大溝祭などの曳山祭り」「水郷・近江八幡」などとてもたくさんの観光地がありますし、日本史の舞台となった史跡も寺社もとても多いと思います。

「きつねうどん」を例に出して紹介していましたが、滋賀県の味は関西系で昆布だしの味であることを書いてました。僕はかつて比叡山の茶店でうどんを食べたことがありますが、その昆布だしの汁がとても美味しかったことを今でも覚えてます。

新幹線の駅がある米原駅で売っている「湖北のおはなし」という駅弁がとても美味しいことを紹介していて、確かにおかずがとても充実している感じでしたので、次回米原に行った時には食べたいと思いました。

姫野さんの郷土愛から鉄道を使った観光案内も書いてくれてます。
それによると、近江鉄道「新八日市駅」はかなりレトロなまま保存されているとのことで、鉄道ファンが大勢来る駅らしいです。外壁には蔦も絡まっているそうです。

歴史ファン向けには、彦根城、安土城址、近江八幡、石山寺、三井寺などを巡るコースが紹介されています。(レンタサイクルを使うという裏技が書かれています)

話の中に滋賀県人同士の会話が時々紹介されてますが、それは京都で聞く言葉とあまり変わらないように感じました。言葉がどこか間延びしていてとても温かみのある言葉で「こういうのは楽しいな」と思うと同時にこれからも標準語に傾かないでいてほしいと思いました。

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