image_pdfimage_print
野田隆著・平凡新書

シニア向け中心に割引切符から、観光列車、レストラン・カフェ列車、魅力的なローカル線などが紹介されています。

割引切符ではJR四国の「アクティブ55四国フリーきっぷ」「バースデイきっぷ」が便利そうだと思いましたが、インターネットで調べたら「アクティブ55四国フリーきっぷ」は無くなり、年齢制限がないため割高になる「四国フリーきっぷ」を使うようになるみたいで残念です。
「バースデイきっぷ」は今も発売していて、誕生月の連続3日間、JR四国全線と土佐くろしお鉄道全線の特急列車が乗り降り自由になるきっぷです。グリーン車用は13,240円、普通車自由席用は9,680円です。これを使えば四国一周の旅がリーズナブルにできると思いました。(3人まで同伴者も買えます)
ちなみに「四国フリーきっぷ」の値段は16,440円です。
期間限定ですが、2021年10月1日から12月28日まで利用できる「四国DC満喫きっぷ」というのもあります。土曜、日曜、祝日を1日以上含む連続する3日間という制約はありますが、JR四国全線の特急列車自由席と、土佐くろしお鉄道の普通列車やJR四国バスの路線バスに乗り降り自由です。料金は10,000円です。
JR四国はこの他にも、いろいろな割引切符を出しているようです。

魅力的なローカル線は「西武多摩川線」「流鉄・流山線」「関東鉄道・常総線」「JR八高線」「東海交通事業・城北線」「水間鉄道」「叡山電鉄」を紹介しています。
どの列車も特徴的で面白そうですが、僕が一番乗ってみたいと思ったのは名古屋の「東海交通事業・城北線」です。JR名古屋駅の一つ隣の枇杷島駅から出ている都会の電車なのに、ワンマン運転で乗客も多くないらしいです。そして電車は高架を走るそうですが、小田井駅あたりはビルの6階に相当する高さを走るらしいので、その車窓を味わいたいと思いました。

「八高線」は高麗川駅から北側はディーゼル列車になり、埼玉県を南北に縦断して群馬県の高崎駅まで行きますが、ロングシートではなくクロスシートなのが、ローカル線らしくていいと野田さんは書いています。逆に高崎駅から乗ると、この先に東京があるということが確かに感じにくくて、そこが魅力的だと思います。
文筆家の吉田健一さんが昭和30年頃に沿線の「児玉」というところへ、菊正と毛抜き寿司を持って旅をしたと、「汽車旅の酒」という本で書いていました。吉田さんは、特に観光地でもない所に、あえて行ってみる旅の面白味を書いていたと思います。好きなお酒とお寿司を持ってローカル線に乗るなかで、作家という職業の人には、文章ではっきり書かなくても、何か見えてくるものがあるのだろうなと読んだ時思いました。
関東平野の西端の景色は確かに独特の味わいがあると思います。

鉄道に詳しい人が、新しい知識を教えてくれる本でしたが、「ローカル線」の話などは旅情を感じることのできる内容だったところがよかったです。

お問い合わせフォーム