image_pdfimage_print
今尾恵介 杉崎行恭 原武史 矢野直美「新潮新書)

地図エッセイストの今尾さん、鉄道フォトライターの杉崎さん、鉄道に詳しい大学教授の原さん、鉄道フォトライターの矢野さんが対談して決めた100選です。司会は「日本鉄道旅行地図帳」の企画総責任者の新潮社の田中比呂之さんです。田中さんは日本の鉄道の全線を完乗したツワモノです。

日本の鉄道を知り尽くした人達が選ぶ100選なので、これはもう究極的な選択ですが、残念ながら100選にもれた所もあります。そして、そこを入れる入れないで行うキビシイ討論の様子もこの本の読みどころになっていると思います。

僕が楽しかったのは地方のローカル線の車窓もしっかり入っていることと、それを、「ちょっと地味だからやめておきましょう。」と誰も言う人がいないことでした。「新幹線もローカル線も同じ土俵の上で」検討するところがプロらしいと思いました。

その選ばれた地方ローカル線を少し紹介します。
津軽鉄道(芦野公園~深郷田)、阿武隈急行(あぶくま~丸森)、富士急行(三つ峠~下吉田)、長野電鉄(上条~湯田中)、氷見線(越中国分~雨晴)、万葉線(中伏木~庄川口)、岳南鉄道(岳南原田~比奈)など、小さな鉄道路線がだいぶ含まれています。そして、かなり知る人ぞ知る的な感じがとてもいいと思いました。

本の最後に100選を網羅した日本地図と見どころ解説付きの一覧表が付いているのがとても親切です。
僕はここをコピーして鉄道旅行に持ち歩くことにしました。遠くのローカル線は何回も乗りに行けないので車窓絶景を見逃したくないからです。

4人の選定者の人達も言っていたと思いますが、絶景というのは、最終的には車窓を見ているその人の個人的な趣味にいきついてしまうのも事実だと思います。それでも、とても参考になる一冊でした。

お問い合わせフォーム