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明治時代初期から始まる県庁争奪戦

日本の中には、地元県内でお互いに競い合う二つの市の関係が有名な県があります。
例えば長野県の長野市と松本市の関係が広く知られています。
そして、群馬県における前橋市と高崎市もかなり激しいらしいのです、私はそれを無責任に
面白いとは思いません。
調べていくと、明治維新という日本の歴史上の大転換期の強風と、そこに生きる人々の生活上の有利、不利も影響してそのような事態になったことがわかってきました。

歴史の概要

(1)江戸時代  前橋藩/15万国、 高崎藩/8万石 であった。
(2)1871年 明治政府による廃藩置県の政策により、前橋藩と高崎藩が一つとなり
         第一次群馬県が出来る。県庁は高崎に置かれる。
(3)1872年 高崎城を明治政府が軍の設備にする事を決め、県庁を前橋城に移す。
(4)1876年 周囲の県と合併して第二次群馬県ができ、仮ではあるが再び高崎に
         県庁が移る
(5)1881年 当時、経済力で上回っていた前橋が県庁誘致の資金を明治政府に示し、
         前橋を県庁所在地とする太政官布告を得る。
         これにより、県庁所在地は再び前橋に移る
(6)大正時代  県庁移転運動が再燃したが、移動はしなかった。

所感

これだけ、県庁所在地が移動を繰り返す県はたぶん他に無いでしょう。
1881年に前橋へ移った時には、高崎市民によるデモ活動もあったようです。
県庁があればそこに様々なな経済活動が発生しやすい事は理解できます。
何より県庁に勤める大勢の職員が住み着いたり、通ったりする事で、街の中での消費活動を
自然としてくれるのですから、県庁が存在するのはとても大きいと判断してその行動もしたと思います。
また、明治政府も廃藩置県という大改革の緊張した中で、一貫した姿勢を貫く事が、時には
難しかったかもしれません。同情の余地はあると思います。
一つの県の中でこの様なゴタゴタが起きてしまった事は、両方の市にとっても不幸であった
と思います。
1881年に前橋に県庁所在地が移ってから約140年です。今は昔という感も、だいぶあるのではないかと思います。
互いに、未来志向でがんばってほしいと思います。

政令指定都市という選択肢

今、前橋駅前と高崎駅前は様子がだいぶ違います。
前橋は前回に書いたように、長いケヤキ並木が続く落ち着いた街並みであるのに対し、
高崎は新しいショッピングビルが並ぶたいへんに活気のある街並です。          
高崎には前橋には無い高島屋ヤマダ電機もあります。
ちなみに、前橋駅と高崎駅の距離は10km前後しか離れていません。
微妙な距離です。自動車の移動だと15分前後でしょうか。
今後、合併して政令指定都市を目指すという選択肢があると思いますが、どうなんでしょうか。
過去の歴史を乗り越えて、合併に進むことを考えている人は一定数いると思います。もし合併計画が持ち上がった時、市の名前をどうするかという話が出てくるので、そこがむつかしいところかもしれません。間をとって「前高市」や「高前市」を検討するという案も出るかもしれません。思い切って「群馬市」というのもあるでしょうか。
いずれにしても、政令指定都市になるとメリットも多いと思います。

両市のこれから

JR前橋駅に通っている線は栃木県の小山から来る両毛線だけです。
前橋にはJR前橋駅から約1km離れた所に中央前橋駅という私鉄の上毛電気鉄道の駅もあります。

JR高崎駅には上越新幹線北陸新幹線信越本線上越線高崎線八高線両毛線吾妻線
8本のJR線の他、私鉄の上信電鉄上信線が走っています。
鉄道路線が9本も走っていて、横浜駅大宮駅には負けますが全国的に見てもその本数の多さは
かなり上位でしょう。

高崎市は県庁所在地ではありませんが、鉄道を見ただけでもその繁栄ぶりがわかるし、駅の大きさも
新しさも群馬県で一番だろうと思います。そのため、高崎駅や駅前の商店街を見て前橋へ行くと、「あれっ、こっちが県庁所在地?」という軽い驚きを、正直に言うと感じてしまいます。今回、前橋市と高崎市の関係を調べたのも、この驚きがきっかけでした。

前橋駅
新しい高崎駅
高崎駅前

前橋市は通っている電車の線の数が高崎市に比べて極端に少ないので、群馬県で一番の
商業都市になるのは厳しいと思います。
しかし、樹齢70年のケヤキ並木からは高い文化の香りがします。    
そして、これからも県庁はあり続けると思います。
今後は今まで以上に、城下町としての魅力を掘り起こして発信してほしいです。そして、美術、映画、音楽、演劇などの文化面と、サッカーJ2リーグに所属するザスパクサツ群馬を中心としたスポーツ振興に活路を見出したらいいのではないかと思います。
前橋15万石の伝統の力がきっと背中を後押ししてくれるでしょう。

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