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原武史著(講談社文庫)

この本は日帰り旅行が多いので必然的に、東京、神奈川、埼玉、千葉の鉄道やバスの話がほとんどです。また、原さんの子供時代の思い出を探しに行く旅ももいくつかありました。

ここでは関東地方以外に行った旅で面白かったことを主に書きたいと思います。

京阪本線は特急電車に普通乗車券だけで乗れて、運がいいと2階建て車両も利用できるというのは驚きました。京都や大阪に住んでいる人には常識でしょうが、関西圏以外に住んでいる人は知らない人が多いのではないかと思いました。僕などは京都大阪間はJRの快速電車がベストだと思っていたので、京都の街中から大阪方面に行く時は是非とも乗りたいと思いました。JRと比べて南側を走るようで、路線図の駅名を見るだけで、近畿地方の歴史と伝統のようなものが感じられました。
関西地方の私鉄は特徴がいろいろあって面白いのではないかと改めて思ったので、今度一日中いろいろな路線を乗り続けてみたいと思いました。インターネットで調べたら「スルッとKANSAI大阪周遊バス」(2800円)というのを見つけました。これはリーズナブルで、便利そうです。                           

信越本線で横川駅の駅弁「峠の釜めし」を食べて、栗、うずら、しいたけ、杏、たけのこ、鶏肉、ごぼう、紅しょうがと、汁のしみたご飯が昔と変わらずおいしいことに満足したと書いています。
これは久し振りに「峠の釜めし」を食べた誰もが思うことだと思います。「峠の釜めし」は「おぎのや」という店が作っていますが、何十年も味やスタイルを守っていることは、旅人には本当にうれしいことだと思います。
そして「おぎのや」は軽井沢駅のしなの鉄道の改札口の横で駅そば店もやっているのです。原さんもすかさず食べますが、予想以上においしくて(JR東日本管内で最高ランクという評価)、汁まで一滴残らず飲み干したそうです。
僕も食べたことがありますが、確かにおいしいです。そう言えば、長野駅構内にある「ナカジマ会館」という駅そば店は、昭和29年創業の老舗で、こちらもおいしかったです。
長野県はさすがにそば処なので駅そばもレベルが高いし、チエーン店が優勢ではないところもいいと思います。

千葉県ですが、JR内房線の話も面白く読めました。
「JR内房線は、君津を出ると単線になり、ぐっとひなびてくる。特急とはいいながら、各駅停車なみに細かく停まるようになる。屋根のないホームと跨線橋、瓦屋根の駅舎。70年代そのままの各駅の風情に、心のなかでよくぞ残ってくれたと叫びたくなる。佐貫町から上総湊にかけて広がる里山の風景や、上総湊で右手の車窓に東京湾が迫ってくる展開も、以前と全く変わっていない。」
という文章を読んで、君津から先に行ってみたくなりました。ひなびたところを車窓から見ると、時間が止まったような感覚になります。
それから、帰りは木更津からアクアラインを通るバスで川崎に帰ってきますが、これも面白そうです。途中の「海ほたる」で食事したり、景色を見たりが楽しめそうです。

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